痛みの感じ方

こんにちは! 皆川です。

今回は「痛み」の原因についてお話ししていきたいと思います。まずは、身体から起こる原因から説明していきます。

そもそも、なぜ痛みが起こるか?それは脳が『痛み』を感じるからです。頭痛を例に紹介します。
何らかの原因(姿勢やストレス)で首の筋肉に緊張が起こり、痛みを感じる末梢神経の神経先端が筋繊維の外側にある筋上膜についているので、筋肉硬結個所に神経が触れると脳が痛みを感じます。
また、頸椎(首の骨)が何らかの原因(事故による損傷、むち打ち等による可能性もあります)で歪んでしまうことで筋肉が硬直を起こし、神経伝達を阻害することもあります。
女性の場合、生理で血液が不足するため、脳にまで血液が届かなくなります。そうなると血中にあるヘモグロビンと結びついている酸素が脳にまでいかなくなるので、脳が酸欠状態に陥ります。それらが頭痛を引き起こすこともあるのです。

話は少しそれますが、痛みがあるときには頸椎1番、頸椎2番(上から1.2番目の骨)が歪んでいて脳に神経伝達がうまくいかないことが原因の時もあります(脳が勘違いしてしまい、誤って痛みを出してしまう)。それだけ頸椎は凄く重要な個所なのです。(ここを調整するだけで痛みが改善する人もいます。頸椎専門で治療されている先生もいらっしゃいます。)

では、次に主な原因の『筋肉硬直』のメカニズムを簡単に説明致します。少し専門的になりますので大まかに説明します。その前に筋肉が動く原理をお話しします。
筋肉には主に2つの繊維、「筋繊維」・「筋原線維」の2種類があります。脳からの指令により筋肉が縮めようとすると、筋原線維についている筋小胞体というところからCaが出て筋肉を収縮します。今度は筋肉が伸ばそうとすると、そのCaが血液によって流れることで、筋肉が伸びるのです。
慢性痛はCaが筋繊維にたまり、筋肉が硬直して血管を圧迫することで起こります。脳から「これ以上この部位(ここでは首の筋肉)を動かしてはいけませんよ~」という指令を筋肉が受け取ります。そこで、筋原線維にカルシウム(Ca)ができて固めていきます。よく、四十肩や五十肩で「カルシウム沈着」とか、「関節が石灰化していますね~」というのは、「これ以上動かすとヤバい」とか、「固定しなければいけない状況」になってしまったときに起こります。それで身体を守っているのですね。突き指やむち打ち等は外部からの衝撃による防衛反応ですのでわかりやすい例かもしれませんね。
動かさないことでも筋繊維にCaができるので、座りっぱなしのデスクワークや家事での洗い場で腰が痛くなるのはそのためです。

自分が「痛みの原因は血流不足です」という理由は、筋原線維にできるCaがうまく流れないことが原因なのです。その事をふまえて、自分で出来るセルフメンテナンスを紹介したいと思います。
お風呂(湯船)に入った後のストレッチは有効です。ゆっくり、じっくりと伸ばしてください。よく「マッサージはしてもいいの?」と質問されますが、筋肉を力一杯揉んでしまうと筋繊維が切れてしまうので、擦る程度でいいです。ゆらゆら揺らすことでも大丈夫です。
筋膜を伸ばすストレッチポールを使って効率的に気持ちよく伸ばすのもいいですね。「気持ちよく」がポイントです。痛いと脳が衝撃と判断して、防御反応を起こしてしまいますので注意してください。

セルフメンテナンスはいろいろと種類がありますので、自分で調べて実践してみるのもいいですね。調べることで知識も増え興味も湧いてきますので、行動することが楽しくなります。不定期ですが、当院でもセルフメンテナンス教室も行っておりますので、ご興味のある方は、是非お申込みくださいね。

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